「最近見たDVD」

 私にしては珍しく、邦画を3作品連続で見てみました。簡単に感想を書いておきます。


脳男 [DVD]

脳男 [DVD]

 なにはともあれ、タイトルがすごいですね。なにせ『脳男』ですから。普通の人はホラー映画かと思いますよ。普通の人なら思いつかないでしょうし、仮に思いついたとしても採用はしませんわな。(笑) ちなみに原作小説は第46回江戸川乱歩賞受賞作だそうですが、映画を見る限りでは推理小説でも探偵小説でもなさそうなのになぜこの作品が選ばれたのか不思議に思いました。
 ストーリーは驚くほど単純かつ地味ですが、推理ものというよりはSF…というかヒーローものに近い感じですね。鍛え抜かれた肉体を持つ主人公ですが、なにせ今回の敵役はちょっとイカれた女爆弾魔だけにイマイチいい見せ場が作れていない感じでした。最大の見せ場が刑事との格闘ってどうなの?
 でもまあ、ダークヒーローものとしてみればそこそこおもしろかったです。舞台設定を変えればもっと魅力的な作品になると思いますので、次作に期待します。まあ、次作があるのかどうかも知りませんけど。


 続いてヒット作連発の東野圭吾さんの小説が元ネタの『プラチナデータ』です。けっこう期待していましたが、映画としてはちょっと残念な感じの出来栄えだと思いました。一応作品のくくりとしては近未来SFということになるのではないかと思いますが、あまりにも近すぎてイマイチスケール感が小さくなってしまっている印象があります。
 登場人物は頭はいいけどわりと普通な人ばかりですのでアクションは抑えめ。そんでもって肝心の仕掛け(モーグル)が非常にありがちな内容でガッカリ感が半端なかったです。つ〜か、そもそも国民全員のDNAを登録するようになったら、作品の目玉であるDNA検索システムっていらなくね?(笑) そういうデータがなくても犯人が探すことができるっていうのがこのシステムの一番の目玉なんだと思うんですけど。
 まあとりあえずまとめてみますと、真面目に見るには底が浅く、娯楽作品としてみるには地味すぎるという印象が強かったです。


藁の楯 わらのたて(通常版) [DVD]

藁の楯 わらのたて(通常版) [DVD]

 最後に『藁の楯』です。原作小説を書いたのは『ビー・バップ・ハイスクール』を書いた人だったんですね。多才な人っているんですねえ。
 この映画ですが、監督を見ればわかる通りあまり細かいことを気にしていては楽しめない作品だと思います。(笑) 娯楽作品としてワーワー言いながら時折ちゃかし気味の突っ込みを入れたりしつつ面白おかしく見るのが正しい姿と言えるでしょう。そういう風にして見れば、かなり楽しめる作品だと思いました。
 個人的には、殺人犯に賞金をかけるっていうのは現実社会でも有りだと思います。まあ、この作品みたいに「殺したら」っていうのはさすがにちょっとダメですけど。